看護教育の当たり前を問い直す

看護教育の当たり前を問い直す
著者
水方智子(著)
出版社
医学書院
判型
A5
頁数
203
出版年月
2025/11/01
ISBN
9784260062381

概要

悪しき連鎖を “今” 断ち切って、もっとワクワクする看護教育へ
「看護学生に人権はない」「看護学校はパワハラの温床」──そんな言葉を耳にしたことはないだろうか。本書は、看護教育のハラスメント的指導、“べき論”の連鎖に終止符を打つ、覚悟と希望の書。「看護を教える」とはどのような営みなのか、看護も教育も本来の目的に立ち返り、もっと楽しく、ワクワクする看護教育へ。方法論? 否、教育の<本質>を問う、すべての“育てる人”に贈るバイブル。

目次

第1部 看護教育を問い直す
 1 看護教育とはどのような営みか?
    「知情意」から教育を考える
 2 「看護学生は課題が多い」は当たり前?
    「教えてもらってないので分かりません」
    手段が目的化していないか?
 3 そもそも「看護」とは、「教育」とは何か
    「看護」とは何か
    「看護」と「教育」の原基形態
 4 「○○してあげる」「あなたのことを想って」は勘違い
    「看護」も「教育」も「対象中心」である
    過剰援助は看護でも教育でもない
    教授錯覚に陥っていないだろうか?
    教員は学生の“親?ではない
 5 「看護教育」についての考え方
    ①「根性」論
    ②「教えれば、学ぶ」論
    ③「言えれば、できる」論
    ④「関係」論
    看護教育における学習論の流れ
    「管理」も「看護」「教育」と同じ形をしている

第2部 臨地実習指導を問い直す
 1 「臨地実習が厳しい」のは当たり前?
    「できない」のは「初学者」の特徴である
    悪しき教育の連鎖を断ち切ろう
 2 臨地実習とは、どのような営みか
    経験の浅い指導者がとりがちな「伝授」という方法
    実習指導の教材は、看護を教えてくれる「対象」
    実習指導には立場の変換能力が必要
    臨地実習指導は「事実のつきあわせ」が重要
    指導者・教員側の対象像を学生に押しつけない
    二者関係から「三者関係」への思考の転換
    対象に害を与えようと思う学生はいない
    看護や教育の実践を俯瞰するには事例検討が有効
 3 実習指導・記録の当たり前を問い直す
    学生の看護と病棟の看護は一致しない
    臨地実習は教育課程に組みこまれたひとつの「授業」である
    再実習をどう捉えるか
    看護を「知る」ためには看護を「する」ことが一番
    申し送りノートには「学生の成長」を記載しよう
    学生の行動計画の事前確認は必要だろうか?
    実習記録の赤ペンは必要だろうか
    実習記録用紙に「枠」は必要だろうか
    臨地実習の本質を見つめ直そう
    自分の学習記録としての大学ノート
    実習記録を自宅に持ち帰ることは必要だろうか

第3部 看護学生との関わり方を問い直す
 1 「厳しい指導」は当たり前?
    看護教育に厳しい指導は必要ない
    「教えられたように」教えないために、教育観を再構成しよう
 2 「学生向けにさまざまなルールを設ける」のは当たり前?
    服装や髪色の規定を問い直す
    学生が持つ権利を制限しすぎていないだろうか?
    学生は時間があれば、勉強するのか
 3 そもそも人間は主体的で自立的な存在である
    人間は自分の意志で歩き出す
    手をかければかけるほど、人は成長しない
    学生自身に「困っていただく」ために
    教員がみな同じ言動をする必要はない
    実習のグループは学生たちで決められる
    たくさん褒めれば、本当に人は育つのか?
    承認欲求の呪縛から解放されよう
 4 看護学校の使命を問い直す
    完成された人を育てようとしてはいけない
    「やってみる」ことなしに実践知は身につかない
    看護学校の目的は学生の国家試験合格?
    学校の目標を学生に強要してはならない
    看護学校と病院は対等な関係であるべき
    学校は病院の下請けではない
    「査定」ばかりしていませんか
    看護師のキャリアアップを問い直す
 5 授業・演習は看護が楽しくなるような言葉で語ろう
    授業とは「テキストを教える」ことではない
    授業は計画(指導案)通りには進まない
    学生が自分のアタマで「のぼり・おり」ができることを意識する
    学内と臨床で乖離があるのは当然
    看護技術の目的と手段の「往還イメージ」
 6 これからの教育課程編成
    私の経験から
    「学年ごとに学ぶ」を問い直す

第4部 もっと楽しく、ワクワクする看護教育へ
 1 教員の自己研鑽
    ①認識論からの学び──認識を3つの段階で捉える
    ②認識の「のぼり・おり」とキッカケことば
    ③人の「表現」と「認識」は同じではない
    教員は「看護」と「教育」の両方の学習が必要
    自己の実践から学び続けること──俯瞰・省察
    自分の授業を公開しよう
 2 私が歩んできた道を振り返る
    看護職に就いた理由──全員が強い気持ちで看護職を目指すわけではない
    看護基礎教育で学んだこと──教員の価値観を学生に押しつけない
    看護師経験から学んだこと──看護管理とは「人を自由にさせること」
    教員になって学んだこと──自己の実践を振り返ることと仲間がいることの大切さ
    看護学校の責任者になって学んだこと──「ピンチ」は教育を飛躍的に発展する「チャンス」
    日本看護学校協議会の会長になって学んだこと
 3 学校管理の在り方を問い直す
    看護職が学校管理者になる
    「管理」も自分の経験から学ぶ
    教務室ではフラットに
    教員を悩ませる学生は「良い学生」である
    看護教育も学校管理も「間接的看護」である
    保護者対応はどうあるべきか──学生を中心に考える
    芸能事務所に学ぶ組織づくり
    教員の「売り」と「売り方」を考える
    ひとつ上の仕事が意識できるように働きかける
 4 看護教育をあなたが変える
    自分の授業を変える
    思考のトレーニングをする
    本質を見つめ直し、教育をアップデートしよう
 5 種をまいて仲間をつくろう
    否定の否定の法則
    爪を研いで時機を待て
 6 異端児万歳!
    すべては自分の糧になる
    呪縛から解放されてもっと自由に! 楽しく!

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